入学までの学習方法

Updated 2023.12.23


日常生活から

気をつけていると,報道番組や新聞などでよく使われている カタカナ用語や略語も多いことに気づくと思います。 日頃から,こうした不明な言葉をきちんと調べておくのが最も大切ですが, コンピュータや情報技術に関する解説番組,高校の普通教科「情報」の教育番組 なども楽しみながら知識を得ることができますので,時にはじっくりとテレビを 見てみるのもよいでしょう。

入学後は,すぐにでも授業でワープロによるレポート提出や表計算ソフトを使った データ整理やグラフ作成,教養ゼミなどでのプレゼンテーションなど,パソコンの 基本操作はできることを前提に次々と課題が課されます。

アプリケーションソフトの使い方は,不得手な人にアドバイスする立場になった ときにも「的確な言葉」で教えられるように,漫然と経験的に使える状態に満足 することなく,時には基本に立ち返ってみてください。 高校の普通教科「情報」の教育番組も役立ちますが,中高年向け・小中学生向け と銘打った初心者向けの番組や動画もオススメです。

さらに,データの適切な使い方や,より効果的な分析法・表現法を選択できる力は, 根底には科学的な理解や論理的思考が重要になります。論理パズルや難関中学の 算数問題など,ゲーム感覚でチャレンジしておくのもいいでしょう。

一度は習ったことがあるはずなので,ワープロ・表計算・プレゼン用ソフト・ Webブラウザの基本的機能や操作手順を「言葉で」復習しておきましょう。

パソコン操作

ある程度パソコンに慣れている方はご存知のように,アプリケーションソフトの 使い方・操作手順は,同じ日本語ワープロソフトでも,製品やバージョンの違いに よって微妙に異なってきます。

「情報リテラシー」では,基本的な操作は行えるものとして実習を進めていきます が,各ソフトウェアの根幹的な機能が理解できていれば,普段使っている ソフトウェアと多少違っているとしても柔軟に対応できることがむしろ重要です。

そのためには,ソフトウェアの使い方を教えられたとおりに漫然と覚えるのではなく, ”機能的な意義”と”操作手順の共通性”を意識しながら再学習しておくことが重要になります。

たとえば,データの保存手順,機能メニューの呼び出し方,操作の取り消し方, ドラッグ操作による範囲指定の有無による処理結果の違い, オンラインヘルプの参照方法などは,ソフトウェアの種類によらない共通性の高い操作 の代表と言えるでしょう。

また,そもそも,普段スマホやタブレットしか使わないような 環境だと,「ファイル」や「フォルダ」の意識がなくなっているかも知れません。 ワープロはそれなりに使えるが,保存した文書を的確に選べないと,レポートをオンラインで 送信したりする場合に慌ててしまったり,誤った内容のものを選んでしまうなど, 時間や労力を無駄にすることになりかねません。少なくとも自分の使うパソコン内に データがどのように保存されているかをきちんと把握できるようになっておきましょう。

学習の進め方

大学でのコンピュータ利用は,単にソフトウェアの使い方を学ぶというだけでなく, 専門性の高い諸課題を科学的・論理的に理解したうえで, コンピュータの特性に合わせた活用術へと昇華させることが肝心です。 「情報リテラシー」では,コンピュータの特性・情報の成立ちなどの理論面についても 重視していきますので,関連用語の意味なども調べておきましょう。

参考書の案内

これまでの「情報リテラシー」(旧「情報コミュニケーション入門」)で紹介している参考書を列挙しておきます。 これ以外では,高等学校で行われている教科「情報」の教科書・参考書の内容をひととおり復習しておくことをお奨めします。


教科書:坂口利裕『情報コミュニケーション入門』,昭晃堂,2009
参考書:草薙信照『情報処理 第3版』,サイエンス社,2012
辻野嘉宏『ITの基礎知識』,昭晃堂,2000
坂村健『痛快!コンピュータ学』,集英社文庫,2002
筧捷彦・辰己丈夫『インターネット時代の書法と作法』,サイエンス社,1999
藤沢晃治『「分かりやすい表現」の技術』,講談社ブルーバックス,1999
藤沢晃治『「分かりやすい説明」の技術』,講談社ブルーバックス,2002
ITパスポート試験の参考書・例題集など適宜

Officeソフトのトレーニング

大学の実習室にあるパソコンには,専門分野の学習に欠かせないソフトのほか, 一般に使われるMicrosoft Office 2019(ワープロ/表計算/プレゼンテーション/ データベースなど実務に使用されるソフトのパッケージ)が組み込まれています。また,入学後は 各自のパソコンにOffice 365 をインストールして使用することも可能です(インストールには 大学のアカウントが必要なので,入学までは「オンライン版」で代用しておくのもいいでしょう)。 「情報リテラシー」の授業では,Officeの基本的な使い方については体験できていることを 前提に実習を進めていきます。大学生活や卒業後の実社会でも多用されるので,十分な自己学習が 必要です。供給元であるMicrosoft社では無償のトレーニングコースも公開され ているので,一度体験しておくとよいでしょう。

とりあえず大学生活に必要な,ワープロ(Word)・表計算(Excel)・プレゼンテーション(PowerPoint) については,ひととおり体験しておくと授業の課題も円滑にこなせると思われます。入学前であれば, 無償で使えるオンライン版で試しておくのもいいでしょう(が,入学後は速やかに大学から配布される アカウントを用いてデスクトップ版をインストールしておきましょう)。